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遅咲き桜
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タイトル 日 時
新婚旅行編
教えてもらった道順を走ると間もなく、カテドラルの高い尖塔が見え隠れするのを横目にしながら石畳を一路、ホーボーケン目指し車を走らせた。 田舎を想像していたが、アニメで見た風景を探すのは困難だった。 車を止め徒歩で町中を散策すると、一角にもしかてしてと近づくと、痩せ細ったネロがお座りするパトラッシュの横に佇む小さな銅像が建っていた。そのネロの様は、余りに哀れで胸が締め付けられる思いだった。 訪れる観光客も殆ど見当たらず、ヨーロッパでのフランダースの犬の知名度が低いことを改めて思い知った。 タ... ...続きを見る

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2017/01/12 20:52
新婚旅行編
再びアントワープに戻り予約していたホテルにチェックインしてホッとする思いだった。 迷った挙げ句、目指していたものが想像していたものでは無かっただけに二人の疲労感は相当なものだった。 その証拠に、もう一時間以上お互い口もきいていない。 だがある意味、あうんの呼吸でお互いの意思疎通で行動できてしまう事がその理由の一つではあった。 期待していたタカシにとっては、ネロの村の惨敗感は半端では無かったが、そのネロが昇天間際、その眼に焼き付けたであろうルーベンスの二枚の大作が目の前にあってすぐにでも見... ...続きを見る

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2017/01/12 15:46
新婚旅行編
ただ先ほどのエディとジャンの会話の中でダンの名前が出てきたような気がした。その時点ではエディとダンは付き合っていて、タカシ自身がゲイであることを自覚してなかった。 それなのに、いきなり違う男と結婚したと聞いたら驚くのは当然かもしれない。ジャンに対してあまり良い印象を与えなかったような気がしたが思い過ごしだろうか? そんなことを気にかけつつも、寄り道したせいで予定の撮影日程は大幅に押していた。 ここから本腰入れて撮影に集中しなければと気を引き締め直した。 ネロの村にたどり着いたものの、余り... ...続きを見る

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2016/08/14 15:10
新婚旅行編
エディがハンドルを握るとホーボーゲン目指して車をスタートさせた。 「今回、タカシが飯食おうって言わなかったらママに会うことも無かったし、勿論結婚式も無かったし、ネロの村に行きたいって言わなかったらジャンにも出会うことなく通り過ぎてただろうし、タカシって能力あったりして?」さっきとは打って変わってニコニコしながらタカシの手を握りしめた。 「そんな・・。でも逆じゃないかな、俺のせいじゃなくてエディの運命と言うか、必然なような気もするし」タカシはその手を持つとエディの手の甲にキスをした。 確かに... ...続きを見る

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2016/08/14 14:45
新婚旅行編
写真を受けとったブライアンがアルやリンダ経由で、どれだけの人に広めたかは知らないがエディとタカシの携帯には凄まじい量のメールが届いていたし、どこから聞き付けたのかSNSにも信じられない数のコメントが書き込まれていた。 この際、一つ一つに対応していては時間も無くなってしまうので、帰国するまでは無視を決め込んだ。 中一日、ゆっくりしてヤリまくったお陰で、二人もリフレッシュして隣国ベルギーに無事入国を果たした。 日本人なら誰もがしるストーリー、"フランダースの犬"の舞台がここベルギーのフランダー... ...続きを見る

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2016/08/08 16:29
新婚旅行編
翌日、爆睡した二人が目覚めたのは10時を回っていた。 先に目を覚ましたエディが膝を抱え込む様に寝ているタカシが酷く愛らしく感じられた。 二人の関係が公になってから、不思議なくらい誰もタカシとの関係を否定的に捉える者が居なかった。むしろ"やっぱり"とか"タカシとなら大丈夫"など友人、知人はほぼ全員が肯定的な事を口にしてくれた。 やはり二人は結ばれるべき運命にあったのかもしれない。 しばらく寝顔を眺めていると、ゆっくりタカシも目を覚まし傍らでエディが微笑んでいるのが目に入り、何だか無性に恥ず... ...続きを見る

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2016/08/05 14:32
新婚旅行編
タカシの運転で実家を後にすると、よほど疲れていたのかエディが助手席で寝息を立てていた。 薬で症状は抑えてはいるが、確かに病気は彼を蝕んでいるわけだから、無理はさせられないとタカシも肝に銘じた。 連日の運転と気疲れをもう少し汲んであげれば良かったと後悔していた。 式を挙げてもそれはほんの形式的な事であって、何一つ代わり映えはしないだろうと確信していたが、いざ挙げてみて思うことはよりエディを身近に感じると言うより、結ばれて一体化したように思えた。 彼の痛みや苦しみ、喜びが己の物としてダイレク... ...続きを見る

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2016/08/04 15:38
新婚旅行編
一旦帰宅してお借りしたスーツを脱ぎ、私服に着替えると旅支度を始めた。 エディの部屋で訥々(とつとつ)と用意をする二人は何故か無口だった。 言葉に出来ない恍惚感と充足感で胸がはちきれそうだった。 一足早く支度を終えたエディがキャリーケースの蓋を閉めるタカシの様子をベッドサイドに座り見つめていると、振り返ったタカシと目が合った。 「何?」虚ろな目をしたエディに問い掛けた。 「別に・・さっ、行くか」怠そうにエディが腰を上げた。 「疲れたでしょあと一晩、ここに泊めてもらう?」 「・・いやっ... ...続きを見る

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2016/08/01 16:34
新婚旅行編
些か踊り疲れたタカシは持ってきたカメラを手にするとストラップを首から掛け、招待客や両親やヤンやクリスティのスナップを撮り出した。 カメラの前で楽しげな表情を見せてくれる人達にシャッターを切りまくった。 新郎がカメラを向けると皆それぞれ素の状態をさらけ出してくれたので、生きた写真が数多く撮れたような気がした。 愉しく祝ってくれる家族を見ていて、タカシ一人が現実に取り残され漠然とした不安が過ぎっていた。 自分の仕事の事やエディのスクールや体の事も勿論懸案の一つではある。今までと何も変わらない... ...続きを見る

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2016/07/30 15:14
新婚旅行編
「ありがとう、タカシとならやっていける気がするよ」 「・・本当は私が好きだったのはエディだったんだから」 「えっ、でも?」 「別にエディの代わりにヤンを好きになった訳じゃないわよ。それでもずっとあなたの事が好きだった。たとえ無理だってわかっていても」真っ直ぐなクリスティの視線がエディに突き刺さった。 「クリスティ」何か気の利いた言葉を探したが見当たらなかった。 「でも、あんなに親しげに楽しそうにタカシと踊るヤンを見て、昨日今日タカシと一緒に過ごしてエディだけじゃなくて日本人嫌いの両親も... ...続きを見る

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2016/07/29 12:54
新婚旅行編
式の後、近くのレストランに場所を移し披露パーティーを開いてくれた。 それにしても、この短時間によくここまで色々と準備してくれたものだと二人は感心してしまった。 たぶんゴリ押しもあっただろうが、親の愛の成せる技なのかもしれない。 用意された料理やワインを皆で囲み和気藹々(わきあいあい)と語らい笑い多いに盛り上がった。 ケーキカットの後、エディとタカシにキスの催促の掛け声と拍手が鳴り止まなかった。 照れるエディを傍で見ながらタカシがエディのネクタイを引くと半ば強引にタカシの方からキスをする... ...続きを見る

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2016/07/24 14:22
新婚旅行編
しばらく走ると石造りの歴史の様々な場面を見てきたであろう重厚感漂う荘厳な教会が見えてきた。 車から降りたタカシの手にはしっかりとカメラが握られていた。 「あらっ、今日はカメラマンいるはよ」 「そうなんですね!でも何かバランス取れないし、プライベートでも撮っておきたくて」 「今日くらいは楽しめば良いのに。じゃあ、いい!」二人は教会を見上げタカシは大きく深呼吸した。 色んな事情で結婚式を挙げることになってしまったけど、この場に来てみると些かビビらずにはいられなかった。 それにしても日曜日... ...続きを見る

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2016/07/23 14:31
新婚旅行編
その予想は的中した。 朝食もそこそこに、夕べフィッティングして手直しを加えてくれたスーツに着替えてベッドに腰掛けていると圧倒的な睡魔に襲われうとうとしているとクリスティがノックをして顔を出した。 「エディとご両親も出発したから・・あらっ、タカシ素敵よバッチリねエディが惚れ直すわよ」綺麗に着飾ったクリスティがお世辞混じりにタカシを持ち上げた。 「こんなに急なのにお直し大変だったんじゃないですか?」 「お母さんが頑張ってくれたみたいよ、余程嬉しかったのね」 「そうですか。ヤンとの時もこんな... ...続きを見る

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2016/07/22 13:05
新婚旅行編
熟睡の最中(さなか)タカシは肩を揺すられ起こされたのは、まだ夜も明け切らない早朝だった。 「えっ何、エディ?」開き切らない瞼で上半身を起こし寝ぼけた眼で辺りを見回した。 「おはようクリスティよ。式挙げるまでエディと顔見合わせると縁起が悪いからタカシは客間に移ってくれる」クリスティがボサボサの頭をしたタカシの耳元で小声で囁いた。 「あぁ、はい・・」訳も分からず言われるままによろめきながら立ち上がるとエディを起こさないようにクリスティに連れられ部屋を出た。 「ごめんね、どうぞここよ」通された... ...続きを見る

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2016/07/21 14:23
新婚旅行編
「どうしたんだよ急に?」 「NYに来て、エディ達に出会って学校も卒業出来てカメラ始めて・・考えてみたら俺の人生良い事だらけで、何か怖いくらいだなって」 「タカシの幸福度は元々低いからじゃないか」 「何に、幸福度って?」タカシは上に跨がっていたエディを振り払った。 「だってタカシ、明日の朝晴れてたって幸せとか思うだろ」ニヤニヤしながらバカにしたように話した。 「そんなこと・・まあね」少し考えて痛いところを突かれた気がした。 「だろ、普通はそんなこと思わないし、第一幸せを感じる事なんか滅... ...続きを見る

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2016/07/15 15:18
新婚旅行編
その夜、予約していたホテルをキャンセルしてエディの実家に泊めてもらうことになった。 当時使っていたエディの部屋は驚くべき事に殆ど手付かずのままだった。 かつての自分の部屋に足を踏み入れると、しばし立ち止まり当たりを見渡していた。 その時ファンだったUSボーイズグループのポスターが時代の流れを物語っていた。 「この中で誰が好きだった」 「ケビンかな」 「渋っ、ニックかと思った」 「よく言われたよ」 タカシも部屋を一周見渡して、なるほどと頷きほくそ笑んだ。 「何だよ?」 「NYの... ...続きを見る

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2016/07/14 13:56
新婚旅行編
噂通りにヤンは、エディとうり二つであったが、体型は父同様二回り大きくしてヘアースタイルもショートにした感じだった。 言わせてもらえば、一人で苦労してきたのはエディだけだったようにも少し彼を哀れんでしまった。 ...続きを見る

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2016/07/12 23:33
新婚旅行編
「宜しくタカシ、君もちゃんと食べてるのか?ガリガリじゃないか」エディの父を基準にしたら大抵の人が痩せすぎになってしまうのではないだろうか。 「食が細いもので・・」強い締め付けに顔が鬱血しそうだった。 「ヤンはどうした?まだなのか?」 「早めに帰るって連絡ありましてので」クリスティが即答した。 「そうか。おまえには色々と迷惑をかけたな。今更で申し訳ないが私達とヤンを許してもらえないだろうか」 父が母と並んでエディに謝罪した。 「許すも許さないも過ぎた事だし、ヤンも一端になって自立してる... ...続きを見る

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2016/07/11 17:45
新婚旅行編
改めて二人の決意を確かめた頃、メールで知らせを受けた父が帰宅したようだった。 玄関先に車を止めるとチャイムが鳴った。 「準備はいい?」タカシは立ち上がったエディの耳元で囁いた。 「あぁ、、」緊張した面持ちのエディの顔は硬直していた。 「再会の感動で泣いちゃってもいいよ」タカシはそんなエディを茶化した。 「何言ってんだよ、からかうなよ」 二人の会話を聞いていたクリスティが笑い出していた。そのお陰で変な緊張感からは解放された思いだった。 扉が開き大柄な男性が姿を見せた。 「エディ、よ... ...続きを見る

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2016/07/11 12:25
新婚旅行編
寝耳の話にエディは、今だ納得が出来ないようだった。急にソワソワとしだした。 「久しぶりに家にも寄れたし、俺達そろそろ失礼するよ」 「何言ってるの、お父さんも直ぐ帰って来るしヤンだって」母は慌ててエディを引き止めた。 「そうよ、ヤンにも会ってあげて」クリスティもエディを引き止めた、ヤンとの結婚がエディにはショックなのが彼女には分かっていた。 タカシとしては何も言えなかった。あの兄が、幼馴染みと結婚したと聞かされ、これからそのあと顔を合わせなくてはならないわけだから、些か心の準備は必要である... ...続きを見る

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2016/07/10 14:45

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