遅咲き桜

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zoom RSS 緋寒桜の咲くころに

<<   作成日時 : 2008/10/15 21:16   >>

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 いつものように、四人でレッスンの合間を見て、通りの向かえにあるカフェに出向くと、くだらない痴話話で盛り上がっていた。たいてい、ランスが仕入れた根も葉も無い噂話を聞くことが多かった。しかし、さすがに三十分もランスワールドを聞いていると飽きてくる。とっ、その時。ワンショルダーを背負ったアジア系の男がゆっくりとドアを押して店に入って来た。
 辺りを見回すと、カウンター近くにいたウエイトレスに、空いているテーブルを指差していた。席に着くと、かついていたバッグを肩から外し、中から大き目のハンドタオルを取り出すと、顔と首筋の汗を拭っていた。
 日焼けした腕に光る汗にエディーの目は釘付けになった。そして一瞬、ズキンッと胸が脈打つのを感じていた。
 「・・・ねぇエディー、聴いてる?」 恐ろしいランスの話はまだ続いていた。
 「ああっ、聴いてるよ」 生返事をしたものの、どうしても男の様子が気になり、視線を戻すと大柄なアフリカ系のウエイトレスが持ってきた、氷入りの大きなグラスにミネラルウォーターを掴むと勢いよく移し変え、おもむろに上向きかげんに飲み始めた。
 喉に水が流れ込む度に、上下する喉仏を見てエディーもゴクリと生唾を飲み込んでいた。
 「さっきから何よ、人の話も聞かないでよそ見ばっかり。誰か居るわけ?」 さすがに鋭いランスの指摘にエディーはソワソワと手元のグラスの余りを飲み干した。
 「あらやだ、なるぼどイカシタ子だこと」 にやけたランスの一言に他の二人も視線を移した。
 エディー以外の三人が見詰める中、男は氷で汗をかいたグラスを額と頬に当てて涼んでいた。
 「ふぅ、・・なんだかこっちまで熱くなってきちゃう」
 「俺のタイプじゃないな」 視線を戻しながらダンがそう言った。
 「そうねダンのタイプは、筋肉バカだものね」
 「でも奴、ゲイじゃないと思うぜ」
 「グレッグ、ノン気のあんたに何が判るのよ。ブロンド女でも見てればいいでしょ。ふんっ」 
 ランス、ダン、エディー、グレッグの四人の内、グレッグ以外は皆ゲイだった。しかし、このての話は日常茶飯事で、すれ違っただけの男をみても、ランスは大騒ぎして品定めをしていた。
 

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